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今回は、現在ユーザー数8億人という圧倒的なシェアを誇るChatGPTが、AI業界の王座から転落するかもしれない、という話です。
ユーザー数8億人…!
途方もない数ですね。
そんなにユーザーがいるのにどうして。
ええ。たくさんのユーザーを抱えるChatGPTですが、実は多くのプロが本当に選んでいるAIは、AnthropicのClaudeというAIなのです。
Claude、もちろん知っていますとも!
ただChatGPTばかり使っていて、正直Claudeはいつ使ったらいいのかよくわかりません。
マジさんと同じく、Claudeは多くの人にとって使ったことがないツールでしょう。
実際、Claudeのユーザー数はChatGPTに対して、50分の1ほどとも言われています。
ChatGPTが圧倒的ではありませんか!
それで王座から転落というのは流石に大袈裟すぎでは?
そう思うのも無理はありません。
ただ実はこのClaudeを提供するAnthropicの収益が、ChatGPTのOpenAIとの差をどんどん埋めていっているのです。
いったんどんなカラクリが?
気になりますよね。
今回は、この王者OpenAIに迫る、AnthropicとそのAIであるClaudeについて、成長のからくりをお話しします。
数字で見る「Anthropicの猛追」
まずは客観的な収益の比較で、OpenAIとAnthropicの力関係を見てみましょう。
実際の数字、気になります。
2025年7月時点で、OpenAIの収益はAnthropicの収益の約3倍だと言われています。
ユーザー数は50分の1なのに3倍差とはすごい…!
でも、まだまだ差はありますね。
ええ。ですが実は2022年時点の収益では約20倍ほどの差があったと言われています。
それが、わずか3年で3倍にまで縮まっているのです。
え、何が起きたのですかね?
しかも最新の情報によると、2025年末の収益予想では、その差が2倍未満に収縮すると言われています。
OpenAIのサム・アルトマンも焦っているに違いありません。
2025年末時点での予測では、OpenAIの収益は日本円で約1兆9,558億円(127億ドル)、Anthropicは約1兆3,500億円(90億ドル)と言われています。
兆単位…。
大きすぎて想像できません。
そうですね。
参考までに、世界中でユニクロを展開するファーストリテイリング社の昨年の売り上げは3兆円でした。
OpenAIはユニクロの2/3で、Anthropicは1/3くらいの規模というわけですか。
ええ。ファーストリテイリング社が1963年設立、OpenAIは2015年、Anthropicは2021年であることを考えると驚異的な成長スピードです。
どちらもとんでもないですけど、Anthropicの成長速度は目を見張るものがあります!
テクノロジーの最前線が熱狂する「Claude」の実力
先ほどスルーされてしまいましたが、何が起きてAnthropicはそんなに急成長したのでしょう?
Anthropicが急成長した最大の原動力は、テクノロジーの最前線を走るプロフェッショナル、エンジニアたちからの圧倒的な支持にあります。
エンジニアに人気なんですか?
ええ。AIにプログラム作りを手伝ってもらうコーディング支援の分野で、Anthropicのシェアは42%。
OpenAIの約21%を2倍の差で引き離しています。
私もコーディングではClaudeを使うことが多いですね。
マスターもClaude使い!
なぜそこまでエンジニアに選ばれるんでしょう?
2025年春に出たClaude Codeと呼ばれるツールが革命的でした。
コーディングのスピードと正確性で、エンジニアからの信頼を勝ち得たのです。
なるほど。
たしかにプログラミングで、正確性は重要ですね。
ええ。Claudeは非常に長いプログラムコード全体を深く読み込むことが得意と言われています。
ChatGPTが『実家のお母さんでも使えるAI』なら、Claudeは『プロが愛用する専門ツール』ですね。
Claudeはプロユースというわけですね。
もっとも、最近ではChatGPTもコーディングの分野で評価され始めており、Claude一強というわけではなくなってきています。
戦略の違い—「企業の安定収益」と「組織の安定性」
Anthropicの強さは技術力だけではありません。
ビジネス戦略と組織文化にも、プロが選ぶ理由が隠されています。
技術力以外の要素も重要なのですかね。
はい。OpenAIとAnthropicでは収益構造が全く違います。
OpenAIの収益の約70%が私たちのような個人ユーザーからの月額課金であるのに対し、Anthropicは収益の80%が企業向けの契約から成り立っているのです。
企業向けだと、何が良いんですか?
企業は一度導入したツールを簡単には切り替えませんし、何より『安全性』を重視します。
企業からの信頼を支えているのが、Anthropicが落ち着いた大人の組織だということです。
OpenAIも大人がやってますよね。
ええ、もちろんです。
でも実はAnthropicは人材の定着率が非常に高く、2年在籍率は約80%。
これはOpenAIの約67%を大きく上回ります。
そもそも、AnthropicはもともとOpenAIにいた中核メンバーが離脱して立ち上げた企業なのです。
OpenAIからの独立というわけですか。
いったいどんな人が?
OpenAIの中枢にいた研究メンバーをはじめ、共同創業者の一人であるジョン・シュルマン氏もやがて移籍した人物として象徴的ですね。
昨年にも、OpenAIの安全部門トップだったヤン・ライケ氏が移籍しました。
創業メンバーがライバルに!?
それはOpenAIからすると厳しい状況ですね。
巨大さの裏側—OpenAIが抱えるガバナンスの課題
ええ。安定したAnthropicと対比する形で、OpenAIの巨大さの裏側にある『脆さ』も見えてきます。
完璧に見えるOpenAIに、脆さなんてあるんですか?
実は、あるんです。
例えば、2023年11月にCEOが一時的に解任された騒動や、AIの安全性を担当するトップ研究者が退職した件など、組織の内部が不安定であることを示す出来事が続いています。
そんなニュースがありましたね。
もともと『非営利組織』として始まったOpenAIが、なぜ今これほど営利を追求しているのか。
その理念の揺らぎも、創業メンバーだったイーロン・マスク氏から訴訟を起こされるなど、企業の信頼性に関わる問題となっています。
次なるAnthropicの野望
そして、Anthropicの猛追はここで終わりません。
彼らは企業向け市場の完全な覇権を狙っています。
コーディングの次は、何を?
次に狙う市場は『金融』です。
銀行や投資といった分野の業務をAIで代替しようとしています。
それだけではありません。
彼らは、金融だけでなく、教育、ライフサイエンスといった分野をターゲットとして公言しており、従来他の企業が担ってきた領域をAIで置き換えるという壮大な計画を進めているのです。
未来のスタンダードは、「プロの選択」が教えてくれる
マジさん、私たちはプロの動向に注目するのが重要です。
なぜかわかりますか?
うーん、なんででしょう?
今日だけはわかりません。
歴史を振り返ると、テクノロジーの世界では常に『プロやエンジニアが熱狂したものが、少し遅れて一般にも普及する』という法則が繰り返されてきました。
なるほど!
プロが今使っているものが、未来の当たり前になる、ということですね!
その通りです。
だからこそ、話題性や知名度だけでなく、『プロが今、何を選んでいるのか』を知ることが、未来のスタンダードを予測する上で極めて重要になるのです。
本日のデイリーニュースは以上です。
また明日、お会いしましょう。