LINELINEで新着マガジン通知を受け取る
2025.09.11
中級

まだ自分で文章書いてるの?AI時代の文章作成は「Cursor」一択

文章を書くすべての人の仕事を劇的に楽にする、AI時代の文章作成ツール『Cursor』。プログラミング向けツールでありながら、文章作成でも驚異的な効果を発揮するCursorの魅力を、実例を交えて解説します。

X

LINE

Facebook

マスター

AIニュースの時間です。

マスター

今回は、文章を書くすべての人の仕事を劇的に楽にする文章作成のAIツール『Cursor』というツールを解説します。

マジくん

カーソルですか?

マジくん

僕のマウス操作が早すぎて摩擦で発火しかけました。

マジくん

少し冷却が必要かと。

マスター

パソコン画面上のマウスカーソルではありません

マスター

Cursorは主にプログラミングをするエンジニアの世界で使われているツールで、2023年のサービス開始からわずか2年で推定の年間売上730億円(5億ドル)を叩き出し、世界で最も早く成長しているスタートアップと話題です。

マジくん

なっ、世界最速ですって!?

マジくん

でもエンジニア向けとなると、文章を書く人すべての仕事が変わるというのは話が違いますよ!

マスター

実はCursorはプログラミングをしない人にもオススメできるツールなのです。

マジくん

つまりボクのようなコードを書かずに世界を動かすタイプの人間にも門戸が開かれていると?

マスター

その通りです。

マスター

時間が限られているため詳細な使い方解説はできませんが、きっとCursorの凄さを感じ取ってもらえるでしょう

マジくん

期待しています!

マスター

ちなみにCursorは非常に便利なツールではありますが有料です。

マスター

無料でも一定の機能は使えますが、AIの力をフル活用するなら月額約3,000円(20ドル)からの課金が必要です。(2025年9月11日時点)

マスター

ただし、その投資価値は十分にあります。

マスター

今回は、プログラミングではなく文章作成で大活躍するCursorの使い方を紹介していきましょう。

Cursorってどんなツール?何がすごいの?

マスター

ではまず、Cursorがどのようなツールなのか、簡単にご説明します。

マスター

Cursorは一言で言うと、AIの力を限界まで引き出せる文章執筆ツールです。

マジくん

限界は、僕以外のためにある言葉と言いたいところですが、一度話を聞きます。

マスター

プログラミングも結局はコンピューターと対話するための言語ですから、文章を書くことと本質は同じです。

マスター

CursorはAIありきでコードや文章を作成することを前提に設計されています。

マスター

いわばAI時代の働き方に最適化されたツールです。

マスター

素晴らしいポイントはいくつもありますが、1つだけ挙げるなら、AIへの「前提情報の説明」を楽にできるという点です。

マジくん

前提情報、ですか?

マスター

はい。例えばAIにメールを作って欲しいとき、「取引先へのメールを作って」と頼むだけでは、質の高いメールは出来上がりません。

マジくん

僕はいつもそう指示しています。

マジくん

ですが期待外れの回答ばかりなのはなぜでしょう?

マスター

情報不足です。

マスター

相手の社名やこれまでの経緯といった前提をAIに伝えて初めて、期待する成果が得られます。

マジくん

確かに前提となる情報は必要かもしれません。

マスター

Cursorでは、前提情報をファイルとして保存しておけば、あとは画面にあるチャット上でファイル名をメンションするだけで、AIにその内容を読み込ませることができるのです。

マジくん

メンションってなんでしたっけ?

マスター

実際にお見せするのが早いでしょう。

マスター

こちらのCursorの画面をご覧ください。

マジくん

全体的に黒いですね。

マジくん

本当にエンジニアじゃなくても使えるか不安です。

マスター

最初は取っ付きにくく感じるかもしれませんが、慣れるととても簡単に使えます

マスター

まずはざっくりの理解で大丈夫ですよ。

マスター

Cursorの画面構成を簡単にご説明すると、左側に文章やコードなどを記載するファイルの一覧、

マスター

中央には選択しているファイルの中身

マスター

右側にはAIとチャットできる画面があります。

マジくん

そのチャットでファイルをメンションするのですね!

マスター

その通りです。

マスター

過去のメールのやり取りを踏まえた返信文をAIに作成してもらう場面を例に、メンション機能を使ってみます。

マスター

こちらに『過去のメールのやりとり.md』というファイルを用意しました。

マスター

この中に、取引先と過去にやり取りしたメールの全文を、マークダウンと呼ばれる形式で記載しています。

マジくん

このファイルの後ろの『.md』ってやつですか?

マスター

ええ、よく気づきましたね。

マスター

『.md』が目印のマークダウン形式とは、文章を見やすくするためによく使われる、1つの書き方のことです。

マスター

文章の書き方の詳しい話はまた別の機会にお話するとして、早速この『過去のメールのやり取り』をメンションでAIに読み込ませてみましょう。

マスター

チャット欄に『@過去のメールのやりとり』と入力して、Enterキーを押します。

マジくん

あ!青くなりました。これがメンション!

マスター

たったこれだけの操作で、AIはファイルに書かれた過去のメール内容をすべて読み込んでいます

マスター

あとは続けて『ファイルの内容を参考に、メールを作成して』と指示するだけ。

マスター

そうすれば、AIがこれまでの経緯や文脈をすべて理解した上で、的確なメール返信案を作成してくれるのです。

マジくん

おぉ…たしかに便利ですね。

マスター

Cursorを使えば、もうChatGPTなどのAIに必要な情報をコピペする作業は不要になります。

AIを使いこなせない意外な理由

マスター

ここまでCursorを使えばいかに簡単に、前提情報をAIに渡せるのかをお見せしました。

マスター

Cursorのさらに素晴らしい点として、AIに渡す前提情報を最新の状態に保つのが楽という点についても触れておきます。

マジくん

と、言いますと?

マスター

AIに前提情報を伝える手間は、たとえ前提情報をテキストでまとめていても、その情報自体が状況によって変化してしまうことにあるのです。

マスター

その度に、AIに渡す情報を自分で更新するのは大きな手間になりますよね。

マジくん

たしかに、メモ帳に書いていた情報をAIにコピペしようとしたら、そもそもその情報の修正が必要だったことに気づいて諦めたことがありました。

マスター

しかしCursorを使えば、その更新作業すらAIの力で簡単にできます

マスター

こちらは後ほど、実際にお見せします。

マジくん

細かいところにも手が届きますね。

マスター

お伝えしたこと以外にも、AIありきで文章を作ることに最適化したCursorのポイントは様々あります。

マスター

今回その全てはお話できませんが、一部を実際に見ていきましょう。

Cursorが文章作成にどう役に立つのか実践

マスター

では、Cursorがどのように役に立つのか、より具体的に見ていきます。

マスター

今回は例として、喫茶店コーヒーの淹れ方マニュアルを私が作成してみせます。

マジくん

マスターの喫茶店のマニュアルですか!ぜひお願いします!

マスター

まずは準備です。

マスター

初めて使う場合は、公式サイトのこのボタンからCursorをインストールします。

マスター

アプリを開いたのちに、アカウント作成が必要です。

マスター

次に今回使う資料を用意します。

マスター

PCに「maji-cafe-manual」というフォルダを作り、その中に「参考資料」と「マニュアル」の2つのフォルダを作成しました。

マジくん

フォルダはどこに作成してもいいんですか?

マスター

自分にとって分かりやすい場所ならどこでも問題ありません

マスター

試しに使ってみる場合は、デスクトップで良いでしょう。

マスター

「参考資料」のフォルダに、お店の住所やこだわり、メニュー情報など、お店の情報をまとめて記載したファイルを作成しておきました。

マジくん

これを後でAIに読み込ませるのですね!

マスター

その通りです。ではCursorを起動します。

マスター

このような画面が表示されたら、「Open Project」を押して、先程の「maji-cafe-manual」フォルダを開いてください。

マスター

フォルダを開くと、画面左側のファイル一覧に開いたフォルダの中身が表示されます。

マスター

PC上のフォルダと同じ構成になっていて、WindowsのExplorerやMacのFinderで見る内容と同じものが表示されているのです。

マスター

つまり、Cursorでファイルを編集すると、自分のPCに保存されているファイルを直接編集することになります。

マジくん

なるほど。

マスター

それでは、いよいよマニュアルをAIに生成させてみましょう。

マスター

画面右側のAIチャット画面で指示を出してみます。

マスター

参考にしてほしい「お店の情報」のファイルをメンションし、このように指示します。

マスター

この指示には、ファイルの情報参考にしてマニュアルを作成してほしいこと作業時にToDoリストを作成すること、どのような形式で出力してほしいかが書いてあります。

マスター

あとはEnterを押せば、AIが作業を始めます。

マスター

指示した通り、AIがまずToDoリスト、つまり作業計画を立てています。

マジくん

なぜToDoリストを作らせたのですか?

マスター

ToDoリストを作業する前に考えさせることで、AIがより良い成果物を生成しやすくなります

マスター

特に複雑な指示ではオススメです。

マスター

さて、AIの作業が終わったようです。

マジくん

すごい、コーヒーの淹れ方マニュアルがちゃんと生成されてます!

マスター

ここからは、AIが生成してくれたマニュアルを調整していきましょう。

マスター

まず、全体的にもう少し簡潔にしたいので、AIに「全体的に文章をやや簡潔にしてください」と大雑把に指示します。

マスター

すると、AIが修正案をこのように差分で表示してくれます。

マスター

赤色が削除される箇所、緑色が新しく追加される箇所です。

マジくん

なるほど、色で差分が分かるようになっているのですね。

マスター

ええ。変更内容は個別に反映することもできますが、今回は一気に反映させたいので、「Control(Command)+Enter」を押します。

マスター

これで、AIの修正案が全ての箇所で反映されました。

マジくん

おお、これは便利です!

マスター

では細かい部分の修正も行っていきましょう。

マスター

例えばこの、コーヒーの抽出方法の手順に書かれている「中心から円を描くように」という箇所、少し分かりにくいですね。

マスター

この文章を選択して、インライン編集という部分的に編集をする機能をControl+Kで起動し、「より丁寧で具体例を入れた説明にしてください」と指示してみます。

マスター

すると、AIが該当箇所の修正を始めてくれるので、しばらく待ちましょう。

マスター

はい、修正が終わりました。

マジくん

一瞬で修正が!

マスター

『中心から外側に向かって「の」の字を描くように…』と、曖昧な表現から誰が読んでも理解できる具体的な表現に修正できています。

マスター

次は、『抽出手順』の箇所全体をWeb検索した結果を踏まえてブラッシュアップしてみましょう。

マジくん

Web検索もCursorでできてしまうのですか!?

マスター

ええ。まずは丸ごと選択して、Control+Lを押します。

マスター

すると、AIチャット欄の上部に選択した行が資料としてチャットに読み込まれているのが確認できますね。

マジくん

確かに、行数が書いてある。これは便利ですね!

マスター

この状態で、Web検索をしてみましょう。

マスター

チャット欄に「@web」と入力し、続けて「プロが教える、もっと美味しいコーヒーの淹れ方はないかWebで調べて、マニュアルの選択した部分に反映してください」と指示します。

マスター

すると、AIが指定した箇所を修正してくれます。

マジくん

おぉ、ちゃんとプロの知見が反映されていますね!

マスター

ちなみにWeb検索なら検索精度の高いClaude、長いチャットのやり取りや文字量の多い参考資料を扱うなら、長文に強いGeminiというように、得意なことに合わせてAIモデルを使い分けるとなお良いでしょう。

マスター

Cursorなら、このようにモデルの切り替えも簡単ですから。

マジくん

最先端のAIを自由に使い分けられるなんて…!

マスター

ちなみに、もしAIの提案が気に入らなければ、AIへの指示を実行する前の状態に戻れるRedo機能で、このようにすぐに指示をやり直せますし、Control+Zで変更内容を元に戻すこともできます。

マスター

最後に、Cursorで『前提情報を最新に保つこと』がいかに簡単かをお見せします。

マジくん

今回でいえば、お店の情報のファイルを更新するということですね!

マスター

例えば、お店のハウスブレンド、つまりイチオシのコーヒーを変えたとしましょう。

マスター

それに伴い必要な『お店の情報』ファイルの更新をAIにやってもらいます。

マスター

『お店の情報.md』をメンションして、AIにこう指示します。

マスター

あとは、よしなに情報を更新してもらいましょう

マジくん

こんなざっくりとした指示で良いのですか?

マスター

ええ。変更が必要な箇所の特定もAIがやってくれるので、これぐらいの指示で十分です。

マスター

それでは実行してみます。

マスター

AIがファイルの中身を解析して、このように文脈に合わせて自動で更新してくれました。

マジくん

す、すごい!

マジくん

これだけ楽なら、変更が必要になった時にその場で修正してしまえばいいですね!

マスター

まさにその通りです。

マスター

前提情報の修正を後回しにすると、いざAIを使いたい場面でその情報が使えなくなってしまいます

マスター

だからこそCursorで、変更が必要になったその場で最新の情報に更新できることの価値は大きいのです。

まとめ

マスター

ここまで、Cursorを使って文章作成の効率を上げる方法を実践形式で見てきました

マジくん

Cursorを使うとどれだけ楽にAIの力を引き出せるのかを体感しました!

マスター

ちなみに今回は説明を割愛しましたが、チームでCursorを使う場合は、ファイルの変更点などを管理できる「Git」という仕組みと連携する機能が非常に強力です。

マスター

Gitは少し専門的で、最初は難しく感じるかもしれませんが、それでも、わからないことをAIに聞けば理解が深まり、誰でも扱えるようになりますよ。

マジくん

AIに聞くのも、Cursor上でやれますもんね!

マスター

とっつきにくいところはありますが、CursorのようなAIエディタを日常的に使って全ての仕事をAIに任せるという働き方に慣れることが非常に重要なのです。

マスター

私も毎日使っています。

マジくん

マスターが毎日…!ボクも必ずやCursorを使いこなしてみせます!

マスター

Cursor以外にもAIエディタはありますが、まずはCursorをインストールするところから始めるのが良いでしょう。

マスター

今回のAIニュースは以上です

マスター

皆さんのAI活用のヒントになったら幸いです。また次回、お会いしましょう。

まとめ

Cursorで前提情報の管理が圧倒的に楽になる

  • ファイルをメンションするだけでAIに読み込ませられる
  • ChatGPTなどAIへのコピペは不要
  • 前提情報の更新もAIを使ってできる

AIとの対話が直感的で効率的

  • 差分表示で変更内容が一目瞭然
  • Web検索結果を反映した修正も可能
  • 複数のAIモデルを簡単に切り替えられる

今すぐ始めるべき理由

  • AI時代の働き方に慣れることが重要
  • 文章作成の効率が劇的に向上
  • 無料でも基本機能は使える