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2025.09.17
初級

センス不要!資料の画像はAIで秒速生成。もう素材サイトで探さないためのAI活用法

資料作成時の画像探しに何時間も費やしていませんか?素材サイトを探し回ってもピッタリの画像が見つからない…そんな悩みを解決するAI活用法を紹介します。

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マジくん

マスター!大変なことになりました!

マスター

マジさん、そんなに慌ててどうされたのですか?

マジくん

実は、上司から無理難題タスクを振られました!しかも期限は明日の朝10時まで

マジくん

「モーセの海割り」レベルの奇跡が起きないと終わりません!

マスター

落ち着いてください。まずは状況を教えていただけますか?

マジくん

はい…実は、新規のお客様向けに業務管理ツールの導入を提案する資料のブラッシュアップを依頼されました。

マジくん

テキスト部分はできているから、指定箇所に『イケてる画像』を挿入しろと。

マスター

『イケてる画像』ですか。

マジくん

そうなんです!最初は僕の自撮りを入れろというメタファーかと思いましたが、どうやら違うようで。

マスター

ふむ。良い画像は見つかりましたか?

マジくん

それが…画像素材サイトを探してもいいものが見つけられず…そこでピンと来たんです。

マジくん

AIで生成しようと!僕のプロンプト術なら、ピカソも裸足で逃げ出す芸術が生まれると確信していたのですが……

マスター

どうなったのですか?

マジくん

それが…出てくるのは駄作ばかり…!

マジくん

僕の50手先を読む思考スピードから生まれるプロンプトは、最新AIすら置き去りにしてしまうのかもしれません。

マジくん

今更、思考速度は落とせませんよ。

マスター

よろしければ、いつものように私のラボで詳しくお話を聞かせていただけますか?

マジくん

えっ!ぜひお願いします

画像生成のプロンプトを書いたら負け?

マスター

状況を整理しましょう。

マスター

業務管理ツール導入を提案する資料で使う画像を、明日の朝10時までに用意する必要がある。

マスター

いくら画像生成AIを試しても使える画像が生成されない

マスター

こういうことでよろしいですね?

マジくん

はい!早速、1発で使える画像が生成できるプロンプトを教えてください!

マスター

では、単刀直入に申し上げます。

マスター

画像生成AIを使いこなしたいなら、今すぐプロンプトを書くのをやめてください

マジくん

プロンプトを書くな!?仕事のしすぎで正常な判断能力を失ってしまったのですか!?

マジくん

プロンプトを書く以外にAIで画像を作る方法などありませんよ!

マスター

ふむ、最終的にAIを動かすのがプロンプトであることは事実です。

マスター

ですがマジさん、画像生成プロンプトを『人間がゼロから作る』のは終わりです。

マスター

私たちより優秀なAIに任せる方が得策でしょう。

マジくん

そんなAIに丸投げするようなやり方で、うまくいくとは思えませんが。

マスター

いえ、AIに丸投げをするわけではありませんよ。

マスター

むしろ丸投げをしているのはマジさんです。

マジくん

な、何をおっしゃいますか…!丸投げしているのがマスターではなく、ぼくですって!?

マスター

はい、私にはそう見えます。

マスター

マジさんは良いプロンプトさえあれば良い画像を作れると思っていますね。

マジくん

そうです!何か問題でも!?

マスター

大きな問題です。

マスター

マジさんが今回の仕事で果たすべき役割は、『精巧なプロンプトづくり』ではなく、『何がしたいのか』を言語化することです。

マジくん

何がしたいかなんて当然わかっていますよ!上司が納得する資料の画像を作ることです!

マスター

そのような表面的な話ではありません。

マスター

マジさんが最初にやるべきことは、『画像をみた顧客がどのような気持ちになるのか?』を文章にすることです。

マジくん

画像を見た顧客の気持ち?

マジくん

そんな先のことを呑気に考えている暇があったら、ガンガンプロンプトを叩き込んで、イケてる画像が出るまで『数の暴力』で攻めるべきです!

マスター

残念ながら、『数の暴力』ではいつまで経っても納得のいく画像は得られません

マジくん

なぜです?

マジくん

出てきた画像を叩き台として、『これじゃない、あれじゃない』と調整していけば効率的でしょう!

マスター

叩き台を作る事自体は悪くありません。

マスター

しかし、『画像をみた顧客がどのような気持ちになるのか?』が明確でないまま叩き台を見ても、マジさんは『これが良い画像である』と判断できません。

マスター

例えるなら、どんな料理を作りたいか決めずに、食材を包丁で切り始めるようなものです。

マジくん

馬鹿にしないでください!使えるいい画像くらい自分で判断できます

マスター

もちろん自分で判断できればいいのですが、昨晩は、試行錯誤し続けても良い画像を得られなかったのではないですか?

マスター

自分の中では良いプロンプトを使っているはずなのに。

マジくん

う、それは…

マスター

となると、いつまでも使える画像が作れない原因は、プロンプトのせいではなく、そもそもマジさん自身に良い画像の判断基準ができてないことだと考えられるのではないでしょうか。

マジくん

た、たしかにそうかもしれません

マジくん

でもマスター!僕にはもう時間がありません!早く資料に使える画像を生成できる方法を教えてください!

AIツールを使った画像生成の方法3ステップ

マスター

では、私がさまざまなやり方を比較検証してわかった、使える画像の作り方を実際にお見せしましょう。

マスター

使うツールは2つ。

マスター

『画像をみた顧客にどんな気持ちになって欲しいか』の言語化とプロンプト作成に使うChatGPT、そしてそのプロンプトで画像を生成するWhiskです。

マジくん

ChatGPTは知ってますが、Whiskとは…

マスター

WhiskはGoogleが提供する、『画像生成』に特化したAIツールで、『Imagen4』と呼ばれる高性能なGoogleの画像生成AIモデルを搭載しています。

マジくん

ChatGPTでも画像生成はできますよね。

マジくん

なぜWhiskを使うのでしょうか?

マスター

ChatGPTは画像の生成スピードが遅いので、これという画像ができるまで時間がかかます。

マスター

資料の画像を次々と用意する必要のある今のマジさんには特に向いていません。

マジくん

たしかに…昨夜はChatGPTが画像を吐き出すのをじっと待っている時間がいっぱいありました。

マスター

AIツールの紹介はここまでにして、画像を生成する手順を3ステップでご紹介します。

マスター

ステップ1 先ほどお伝えしたように、画像をみた顧客にどんな気持ちになって欲しいかをChatGPTを使って言語化する。

マスター

ステップ2: ChatGPTでWhisk用のプロンプトを作成する。

マスター

ステップ3: Whiskで画像を生成、です。

マジくん

流れはシンプルですね。

マスター

今回は、マジさんが渡された提案資料のスライドの中から1枚選んで実演しましょう。

マスター

一度やり方が分かれば、同じ手順を繰り返すだけでスライド全体に必要な画像を量産できますから。

マスター

途中AIに指示した内容は、マジさんが繰り返し使いやすい状態で後ほどお渡しします。

マジくん

ありがとうございます!

マスター

では、ステップ1。

マスター

『画像をみた顧客にどんな気持ちになって欲しいか』をChatGPTに壁打ちして言語化しましょう。

マスター

提案資料の中で画像を入れたいスライドと、そのスライドで説明する内容を教えてください。

マジくん

わかりました…えっと、じゃあ、この『バラバラな情報、探す時間をゼロに』のスライドをお願いします!

マジくん

ここではツールを導入して情報をまとめることの効果を伝えたいです!

マスター

ではまず、『画像をみた顧客にどんな気持ちになって欲しいか』の言語化のため、ChatGPTに案出しをしてもらいます。

マスター

ここでぜひ、私が作成したこの『刺さる画像コンセプト設計フォーマット』を使ってください。

刺さる画像コンセプト設計フォーマット

画像を見た人にどんな気持ちになってもらえれば良いのかをChatGPTに効果的に言語化させるためのフォーマットです。

マジくん

ほう、なんですかこれは?

マスター

これは、『画像を見た人にどんな気持ちになってもらえれば良いのか』をChatGPTに効果的に言語化させるため、伝えるべき情報を記載しやすくしたものです。

マスター

最終的に達成したいこと、今回なら『提案するツールを導入してもらう』ことから逆算して、『画像をみた顧客にどんな気持ちになって欲しいか』を提案させる設計になっています。

マスター

この『画像を使う場面』に、業務管理ツールを提案する資料を作成していることの詳細を書きます。

マスター

画像を入れるスライドにテキストを入れる必要があるならここに書いておきましょう。

マスター

今回の場合なら、『画像を見る人』は新規の顧客。

マスター

『最終的に達成したいこと』は、私たちが提案する業務管理ツールを導入してもらうこと、ですね。

マジくん

なるほど。それぞれの見出し内に書いていくのですね。

マスター

ええ、それでは実行してみます。

マスター

フォーマットをAIに入れて送信すると、このように『画像を見た顧客にどんな気持ちになって欲しいか』が3案出力されました。

マスター

もし思っていたような回答が得られなかった場合は、ChatGPTと何回か対話をします。

マスター

対話を重ねていくと、顧客にどうなって欲しいかがより鮮明になるでしょう。

マスター

対話を重ねた結果、今回のスライドに入れる画像を見た顧客に持って欲しい気持ちは『このツールで情報が一瞬で見つかるんだ!探すストレスから解放されそう』が一番適していそうですね。

マスター

この内容は、後で使うのでコピーしておいて下さい。

マスター

では、ステップ2。

マスター

今言語化したことをChatGPTに伝えて、Whiskで画像を生成するためのプロンプトを作成してもらいましょう。

マジくん

どうやってプロンプトを作るのか気になります

マスター

ここで、ぜひ私が作成したこの『画像生成用プロンプト・ジェネレーター』を使ってください。

マスター

ビジネス資料で使いやすい画像が生成されやすくするため、プロンプト作りにおける条件を指示しています。

マスター

例えば、画像生成AIは、特に指定しないと外国人が生成されることが多いのですが、ビジネス資料で自然に見えるよう日本人を生成する指示がプロンプトに入る設計にしました。

マスター

また、細かく画像の要素を指定することで、AIがより精度の高い画像を生成しやすくなっています。

画像生成用プロンプト・ジェネレーター

ビジネス資料で使いやすい画像を生成するためのプロンプトを作成します。

マジくん

これでChatGPTが画像生成用のプロンプトを作ってくれるのですか?

マスター

はい。

マスター

『画像を見た人にどのような気持ちになって欲しいか』の部分に、先ほどの対話で得た結果を入力し、実行します。

マスター

早速、画像生成用のプロンプトが出てきました

マスター

出てきたプロンプトは少し長くなるので、内容を詳しく確認するより、一度このプロンプトで画像を生成してみるのが早いでしょう。

マジくん

ここで直したりするよりも、一旦画像を生成してみた方がいいってことですよね!

マスター

その通りです。生成されたプロンプトをコピーしておきます。

マスター

それでは、最後のステップ、Whiskでの画像生成です。

マスター

Whiskを開いて、この入力欄に先ほどのプロンプトを貼り付け、このボタンを押して画像を生成します。

マスター

ボタンを押してから数秒待つと、この通り。

マスター

画像が2枚生成されました

マジくん

えっ!すごい…!まさにこの画像を僕は求めていたんです!これなら資料に使えますよ!

マスター

ええ。これなら、画像を見た顧客に抱いて欲しい『このツールで情報が一瞬で見つかるんだ!探すストレスから解放されそう』という気持ちが具体的なツールイメージとともに想起されますね。

マジくん

良い画像の判断基準があるだけでこんなにあっさり決まるとは…

マスター

ちなみに今回プロンプトは日本語で入力しましたが、画像生成では一般的に英語のプロンプトの方が精度が高いと言われます。

マジくん

えっそうなんですか!

マスター

ただ最近の画像生成AIは英語以外の言語でも性能は高く、日本語でもこのように十分な画像が出力できます

マスター

むしろ、我々が内容を理解し、微調整しやすい日本語の方がオススメです。

マジくん

たしかに英語だと、どんな指示をしているのかぱっと見で分からないですもんね。

マスター

もし、生成された画像がイメージと違う場合は、Whiskの入力欄に残っているプロンプトを直接修正してみてください。

マスター

例えば『斜め後ろ姿から』という指示を追記するだけで、このようにすぐに再生成が可能です。

マジくん

簡単に再生成できるのはいいですね!

マジくん

ちなみにマスター、この左側にあるボックスみたいなものは何ですか?

マスター

これは、画像生成の元にしたいモデル画像や、背景、そしてスタイル、つまりは画風を指定できる機能です。

マスター

ただ、欲しい画像を生成するのが難しく、大抵、今回のようにAIにプロンプトを作らせて画像を生成する方が早いです。

マジくん

基本は使わないということですね!

マスター

そうですね。

マスター

さて、このやり方で残りの画像はマジさん1人で仕上げられそうでしょうか?

マジくん

はい!この方法ならあっという間に資料に使う画像をすべて準備できそうです!

他の画像生成AIツール

マジくん

ちなみにですがマスター、今回なぜWhiskを使ったのでしょうか?

マジくん

他にも画像生成ツールはありますよね?

マスター

よい質問ですね。

マスター

Whiskを選んだ理由はシンプルです。

マスター

ビジネスシーンでも使える『高品質』な画像を、『速く』、そして何より『無料』で作れるからです。

マジくん

その三拍子が揃っているなら文句なしですね。

マジくん

では、基本はWhisk一択と考えてよいのでしょうか?

マスター

多くの場合そういえます。

マスター

ただ、Whisk以外の優れた選択肢としてMidjourney、Adobe Firefly、そしてGoogleのAI Geminiを知っておくと良いでしょう。

マスター

重要なのは、それぞれのツールが持つ『独自の強み』を理解し、状況に応じて使い分けることです。

マジくん

どのように使い分けるかを詳しく教えてください!

マスター

まずMidjourneyは、このように芸術作品のような、非常に高品質の画像を生成したい場合におすすめです。

マジくん

おお…すごい。まさにアート、という感じです。

マジくん

仕事で使える機会はあまりなさそうですが・・・

マスター

Midjourneyを利用するには月額約1,500円(10ドル)〜の有料プランへの加入が必要です。

マスター

次にAdobe Firefly。

マスター

これはAdobeという企業が著作権を持っている画像のみを使って学習した画像生成AIで、著作権侵害の万が一のリスクを完全に排除したい場合に最適です。

マスター

こちらも月額1,500円(9.99ドル)〜の有料になります。

マジくん

やはりこれも有料なんですね。

マスター

そして最後に、Gemini。

マスター

実はGeminiにも、Whiskと同じ『Imagen4』と呼ばれる高性能なGoogleの画像生成AIモデルが搭載されており、ChatGPTのようなチャット形式で高品質な画像を素早く生成できます。

マスター

通称『Nano Banana』と呼ばれる画像の編集に特化したモデルも搭載されていて、生成した画像の編集も可能です。

マジくん

えっ!じゃあ最初からGeminiだけを使えばよかったのでは…?

マスター

良い点に気づきましたね。

マスター

高品質な画像を生成・編集できるGeminiですが、画像内にAI生成であることを示す透かしが表示されてしまうのです。

マスター

透かしが入ってしまうと。資料に使う画像などには、使えないですね。

マジくん

なるほど…一長一短ですね。

マスター

基本的な画像の生成にはWhiskを使い、目的によって紹介したツールを使い分けるのが賢いやり方です。

新たな武器を手に未来へ

マスター

今日の一番のポイントは、AIに指示を出す前に『何がしたいのか』を具体的にすることの重要性、でしたね。

マジくん

はい!

マジくん

最初に『プロンプトを書くのをやめてください』と言われたときは驚きましたが…

マジくん

でも、『画像を見て顧客にどんな気持ちになって欲しいのか』を考えずに、プロンプトをいじってばかりいたからずっと上手くいかなかったんだと気づけました!

マスター

素晴らしい気づきですね、マジさん。

マスター

その調子なら、きっと素晴らしい資料が完成するでしょう。

マジくん

はい、マスター!

マジくん

今日の学び、そしてこの熱い魂を胸に、必ずや最高の資料を完成させてみせます!

マジくん

そしていつか、マスターをも唸らせるようなAI活用法を編み出してみせますよ!

マスター

楽しみにしていますよ。頑張ってください。

まとめ

プロンプトを書く前に『目的』を明確にすることが成功の鍵

  • 画像生成の失敗原因は技術的なプロンプトの問題ではなく目的の不明確さ
  • 『画像を見た顧客がどのような気持ちになるのか』を言語化することが最重要
  • 良い画像の判断基準を持つことで無駄な試行錯誤から解放される

ChatGPTとWhiskで実現する40秒画像生成

  • ChatGPTで『刺さる画像コンセプト設計フォーマット』を使い顧客の気持ちを言語化
  • 『画像生成用プロンプト・ジェネレーター』でWhisk用プロンプトを自動生成
  • 完全無料で数秒以内にビジネス利用可能な高品質画像を生成

目的に合わせた画像生成AIツールの使い分け

  • Whiskは高品質・高速・無料の三拍子が揃ったビジネス利用の第一選択
  • Midjourneyは芸術的表現が必要な場合
  • Adobe Fireflyは著作権リスクを完全排除したい企業向け
参考文献

※以下は記事公開時点(2025-09-17)の情報です。

センス不要!資料の画像はAIで秒速生成。もう素材サイトで探さないためのAI活用法 - 本気AI