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2025.11.30
デイリーニュース

【税金6兆円】日本政府が賭けた大博打。半導体企業「ラピダス」ってなに?

毎朝の通勤時間で、最新AIニュースをサクッとインプットしませんか?マスターとマジくんがポッドキャスト風にニュースをお届け!試験配信中ですので、ぜひ記事末尾のフォームからあなたのご感想やご意見をお聞かせください。

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マスター

これさえ押さえれば取り残されない、最先端のAIニュースを1日1つお伝えします。

マスター

マジさん、今AI業界で完全に出遅れている日本ですが、この状況を覆す一手があることをご存知ですか?

マジくん

え、そんなものがあるんですか?

マスター

それは、今回紹介する『Rapidus(ラピダス)』です。

マジくん

ラピダス…?

マジくん

なんかRPGの魔法みたいな名前ですね。

マスター

ラピダスは日本の半導体メーカーの企業です。

マスター

実は、この『ラピダス』で、国が「9回裏からの逆転満塁ホームラン」を狙った大博打に出ています。

マジくん

えぇ日本政府がギャンブルをしているんですか?

マスター

ええ。政府は11/29に発表した経済対策で、AI・半導体分野を含む成長投資として約6.4兆円もの巨額投資を決定しました。

マスター

その「本命」がラピダスだと推測されます。

マジくん

日本政府が、どうしてその、聞いたこともない会社に投資を…?

マスター

気になりますよね。

マスター

今日は、ラピダスとは、どんな会社なのか

マスター

このギャンブルは本当に勝てるのか?

マスター

日本の未来に関わるニュースを解説していきます。

マジくん

よろしくお願いします!

そもそも半導体とは?なぜそんなに重要なのか?

マスター

まず、今回の話をするにあたって理解しておく必要のある半導体について簡単に説明しましょう。

マジくん

半導体って、なんか機械に入ってる緑色の板みたいなやつ?

マジくん

でしたっけ?

マスター

そのイメージで間違いありません。

マスター

半導体とは、一言でいえば「電気のオン・オフを高速で切り替えるスイッチの集合体」です。

マジくん

え、ただのスイッチですか?

マジくん

もっとスゴいものかと思っていたんですけど。

マスター

そうですね。

マスター

実はコンピュータの世界では、あらゆる情報を「0と1」の組み合わせで処理しています。

マスター

半導体のスイッチが超高速でオンとオフを切り替えることで、1と0を表現し、膨大な計算を行っているのです。

マジくん

じゃあ、半導体がないとそもそも機械は計算ができないと?

マスター

その通りです。

マスター

このスイッチが何十億個も詰め込まれ、超高速でパチパチと切り替わることで、結果としてスマホの画面を表示したり、AIが答えを考えたりできます。

マジくん

半導体でのスイッチのオンオフが、ボクたちの命令を処理する計算になってたんですね。

マスター

はい。そして、半導体はAIやスマホ・PCの他にも、自動車、家電、さらには最新のミサイルまで、あらゆる機械に使われています。

マスター

「現代社会の心臓部」と言えるパーツなのです。

世界最強のメーカーTSMCと、日本の現在地

マジくん

なるほど。でも、たしか半導体って日本の得意分野じゃなかったでしたっけ?

マスター

残念ながら、今はそうではありません。

マスター

現在、半導体の製造は台湾の『TSMC』という企業が圧倒的です。

マジくん

TSMC…ニュースでよく聞きますけど、そんなにスゴいんですか?

マスター

ええ。TSMCは、半導体の受託製造市場において、世界シェアの約70%を握っています。

マスター

特にAIに使われるような最先端製品に限れば、9割近くのシェアに達するとも言われているのです。

マジくん

それって、世界中のテック企業がTSMC頼みってことじゃないですか!

マスター

その通り。

マスター

あのAppleや、AI業界の王者NVIDIAも、半導体はTSMCにお願いして作ってもらっているのが現状です。

マジくん

TSMC一強なんですね…。

マジくん

で、日本はどうなっちゃったんですか?

マスター

今の日本に最先端の半導体を量産できる設備はなく、半導体製造のシェアは、1990年ごろのピーク時の50%から現在では10%以下にまで落ち込みました。

マジくん

うっ、悲しい現実…。

マジくん

完全に過去の栄光ですね。

マスター

半導体の部品などの「裏方」では今でも世界トップクラスですが、肝心の「主役」である半導体チップそのものは作れない。

マスター

これが、日本の現在地なのです。

Rapidusの正体と「勝ち筋」の技術

マジくん

じゃあ、その悲しい現実を覆そうとしているのが、さっき言ってた『ラピダス』ってことですか?

マスター

その通りです。

マスター

ラピダスは、再び日本を半導体の世界で輝かせるために設立された「ドリームチーム」なのです。

マジくん

ドリームチーム…!

マジくん

何がスゴいんですか?

マスター

まず、出資している企業を見てみましょう。

マスター

トヨタ、ソニー、NTT、ソフトバンクなど、日本を代表するトップ企業8社が名を連ねています。

マスター

さらに、国からも既に1兆円を超える支援を受けているのです。

マジくん

うわ、メンツもお金も豪華すぎる!

マジくん

まさに国を賭けての挑戦…。

マスター

さらに経営トップには、長年この半導体業界を牽引してきた重鎮、東哲郎会長や小池淳義社長が集結しています。

マジくん

なるほど。本気度は伝わってきました。

マジくん

でも、TSMCに勝つなんて無理ゲーじゃないですか?

マジくん

向こうは世界最強なんですよね?

マスター

良い質問です。

マスター

実はラピダスは、TSMCに勝とうとはしていません

マスター

まずは、TSMCの2番手ポジションを狙っているのです。

マジくん

うーん。なんだか、戦う前から負け惜しみしているように聞こえますけど。

マスター

いいえ。そもそも半導体市場は2030年には1兆ドル、日本円で約150兆円規模になると言われる超巨大市場です。

マスター

2番手ポジションを取るだけで十分な売り上げが出ます。

マジくん

150兆円!

マジくん

たしかに、それぐらい大きな市場なら2番手でもスゴいですね…。

マスター

はい。そして、作るものはTSMCと同じく、現在の最先端「2ナノメートル」の電気回路で作る次世代半導体です。

マスター

髪の毛の数万分の一という微細な世界ですね。

マジくん

髪の毛の数万分の一…。

マジくん

もうそれ目に見えないでしょ。

マスター

そうですね。

マスター

ただ、今の日本の量産技術は40nm台が中心で、最先端の2nmはその20分の1の小ささです。

マスター

これは、一気に数世代分を飛び級で進化させるという、常識外れの挑戦なのです。

マジくん

え、流石に飛び級すぎません!?

マジくん

それって、小学生がいきなり大学入試受けるようなものなんじゃ…。

マスター

ええ、まさにそれぐらいの難易度でしょう。

マジくん

うーん。でも、TSMCが作っているものを頑張って真似しているだけで大丈夫なんですか?

マジくん

そんなのどこの企業もやるんじゃ?

マスター

鋭い質問です。

マスター

実は、ラピダスの狙いは、TSMCと同じものを大量に売ることではありません

マジくん

じゃあ何を売るんですか?

マスター

「速さ」です。

マジくん

えーと、どういうことでしょう?

マスター

たとえばTSMCは「巨大な給食センター」のように、一度に大量の半導体を効率よく作るのが得意です。

マスター

対してラピダスは、「オーダーメイドの超一流シェフ」のように、特注品を圧倒的な速さで作ることを目指しています。

マジくん

なるほど!

マジくん

大量生産じゃなくて、特別なやつを早く欲しい人向けなんですね。

マスター

ええ。そこでラピダスは「完全枚葉式(かんぜんまいようしき)」という製造方式を採用しています。

マスター

通常はまとめて処理する工程も含め、全ての工程でチップ一枚一枚を高速処理します。

マスター

結果、工程間の待ち時間をなくし納品までの期間を劇的に短くするのです。

マジくん

へぇ〜!

マジくん

徹底的にスピードにこだわってるわけですか。

マスター

その通り。

マスター

実は『ラピダス(Rapidus)』という社名も、ラテン語で「速い」という意味なんですよ。

マジくん

なんかかっこいい!

マジくん

ボクもニックネーム変えようかな。

マジくん

『マジダス』とかどうです?

マジくん

仕事が速そうじゃないですか?

マスター

少しダサさが目立ってしまうかもしれませんね。

マスター

ちなみに現在、ラピダスはまだ製品はできていないものの、2nmの回路を作る実験には成功しています。

マジくん

え、スゴい!

マジくん

もう実験に成功してるんですね!

マスター

しかし、「試作品が作れること」「不良品を出さずに製品として一定数を供給できること」の間には、とてつもなく高い壁があります。

マスター

ここを乗り越え売り上げを立てられるかどうかが、勝負の分かれ目になるでしょう。

マジくん

なるほど…。

マジくん

たしかに実際に売れないと話にならないですもんね。

ぶっちゃけ、このギャンブルは勝てるのか?

マジくん

でもマスター、これって絵に描いた餅じゃないですか?

マジくん

本当にうまくいくんですかね?

マスター

たしかに、マジさんのように世界中の専門家の中には、このラピダスの挑戦を「ドリーム(夢物語)」と呼んで冷ややかに見ている人も少なくありません。

マジくん

やっぱり…。

マジくん

だって周回遅れの日本がいきなり2番手ポジションを目指すなんて、普通に考えたら無理ですよね。

マスター

ええ。一部では「馬鹿げたアイデアだ」といった厳しい声があるのも事実です。

マジくん

うわぁ、ボロクソだ…。

マジくん

やっぱり失敗する確率の方が高いんじゃ…。

マスター

しかし、一方で「勝機はある」と見る意見も確実に存在します。

マスター

その最大の理由は「TSMC以外の選択肢」を世界が求めているからです。

マジくん

あれ、皆TSMCの半導体を欲しがっているから、一強なんじゃないんですか?

マスター

むしろ一強だからこそです。

マスター

たとえばもし中国が台湾を攻める「台湾有事」が起きてTSMCが止まったら、世界中のテック企業は自社製品を作れません。

マスター

だからこそ、AppleやNVIDIAといった巨大企業は、リスク分散のために「第二のTSMC」を喉から手が出るほど欲しているのです。

マジくん

あーよくある一社に依存するのは危険という話ですね。

マスター

その通りです。

マスター

そこで、AI時代に特化した「超短納期」という独自の強みを持つラピダスが強力な受け皿のポジションを獲れる可能性はあります。

マジくん

たしかに、それならチャンスはあるかも…。

マジくん

で、マスターの予想はどうなんです?

マジくん

勝ち目はあるんですか?

マスター

あくまで私個人の見解ですが、現時点では「50-50(フィフティ・フィフティ)」といったところでしょう。

マジくん

五分五分…!

マジくん

意外と高いですね!

マスター

負け戦が決まっているわけではありませんが、全くもって楽勝ではない。

マスター

ギリギリの戦いと見ています。

納税者としてどう向き合うか

マスター

ここまでお伝えしてきたラピダスの挑戦は、決して他人事ではありません。

マスター

これは単なる一企業のビジネスではなく、私たちが収めた数兆円の税金が投じられる、巨大な国家プロジェクトなのです。

マジくん

数兆円…改めて聞くととんでもない金額ですね。

マジくん

失敗したらボクたちの税金がパーになるわけだ…。

マスター

「お金が溶けて終わる」のか、それとも「技術立国ニッポンが復活する」のか。

マスター

私たちはその分岐点に立っています。

マジくん

うーん、正直どっちに転ぶか不安ですけど、なんとか復活してほしいなぁ。

マスター

そうですね。

マスター

何より重要なのはまず「関心を持つこと」です。

マスター

AIで出遅れた日本がこの9回裏の打席でホームランを打てるのか、今後も注視していきましょう。

マスター

大きな動きがあれば、またすぐにお伝えします。

マジくん

日本の未来がかかった大博打、続きが気になります…!

マスター

では本日のデイリーニュースは以上です。

マスター

また明日お会いしましょう。

まとめ

日本政府がラピダスに6.4兆円の大博打を投じた

  • 半導体は現代社会の心臓部であり、AI・スマホから自動車まであらゆる機械に不可欠
  • 日本の半導体製造シェアは50%から10%以下に落ち込み、今が国家的な挑戦の時

ラピダスの勝ち筋は「速さ」という独自戦略

  • TSMCの大量生産に対抗せず、「完全枚葉式」で超短納期を実現する2番手ポジションを狙う
  • 2nm最先端半導体の実験成功から量産化への壁を乗り越えられるかが勝負

台湾有事リスクで「第二のTSMC」に世界が注目

  • AppleやNVIDIAはTSMC一社依存のリスク分散を求めており、ラピダスに勝機は十分ある
  • 納税者として数兆円の国家プロジェクトの行方に関心を持ち続けることが重要