マスター、ボクもうAIに課金するのやめます!
毎月3,000円も払って、あんなポンコツを雇ってる余裕はありません!
おや、穏やかではありませんね。
AIがポンコツですか?
だって会議の議事録1つ作ってもらうのにも、結局ボクが全部手直ししてるんですよ!
「誰が参加したかわかってない」「重要な議論が抜けてる」ってチェックしてる間に日が沈んでます!
自分でやった方が早いですよ!
マジさん、その発言、ご自身の未熟さを露呈しています。
AIがポンコツだと感じたら、それは自分の指示が悪いと考えた方が良いです。
ボクの指示が悪い?
そんなわけはないですよ!
それに、ボクがやった方が早いのは紛れもないファクトです!
では、ファクトを1つお伝えしましょう。
最新のAIはIQ130程度と言われていて、すでにほとんどの人間の知能を超えています。
もちろんIQテストだけで判断できることではありませんが、ポンコツとは程遠い存在です。
じゃあどうしてAIはボクの望むような回答をしてくれないんですか?
まさかボクより賢いからって、ボクをからかっているんじゃ…?
違います。
AIへの指示、つまり『プロンプトの超基本』をマジさんが知らないからです。
プロンプトの超基本…?
なんですかそれは?
AIを使いこなすプロたちなら、息をするようにやっている鉄則です。
しかし、ほとんどの人は知らずにAIを使い、マジさんのように損し続けています。
え、損してる!?
マズいじゃないですか!
マスター、その話、今すぐ教えてください!
ええ、では今回は、知らないと損し続ける『プロンプトの超基本TOP5』をご紹介しましょう。
紹介する内容を実践すれば、無自覚に制限していたAIの実力が解放され、明日からAIが別人級に賢くなります。
第5位:マークダウン形式を使う
プロンプトの超基本第5位は、「マークダウン形式を使う」です。
出た!マークダウン。
聞いたことありますけど、よくわからないんですよね。
なんでしたっけ?
マークダウンとは、簡単に言えば「記号を使って文章を見やすくする書き方」のことです。
記号を使う…?
なんだか難しそう。
いえ、プロンプトに使うマークダウンは簡単です。
基本的に見出しにしたい行の頭に「#(ハッシュ)」をつけて半角スペースを入れる、それだけです。
えっそれだけ?
その記号が何の役に立つんです?
この記号を使うことで、AIへの指示を意図通りに伝えられます。
まずは、この2つの議事録作成のAIへの指示を見比べてください。
どれどれ…うわぁ、左側はなんかごちゃごちゃしてて読みたくないですね…。
上司からこんな指示が来たら、そっと画面閉じますよ。
対して、右側はハッシュ付きの見出しがあるだけで、どういうことが書いてあるのかパッと見で理解しやすくなっています。
たしかに分かりやすいですけど、これってボクたち人間が読むときの話ですよね?
AIに関係あるんですか?
ええ。
マークダウンで書いた文章は構造が明確なので、人間だけでなくAIも読みやすいのです。
でもAIって指示文の全部を一瞬で読んでますよね?
それなら読みやすさとか関係なさそうですけど…。
マークダウンなどで構造化された読みやすい文章の方が、AIの回答精度が高くなります。
なぜならAIは、膨大な計算によって、入力された言葉の次にどんな言葉がくるかを予測しているからです。
計算して予測?
すみませんマスター、どういうことですか?
例えば、「昔々あるところに」と言われたら、次は何が続くと思いますか?
そりゃあ、「おじいさんとおばあさんが」でしょう?
その通り。
AIも今マジさんが行った「予測」と同じことをやっているのです。
与えられた文章の流れから、次に来るべき最も自然な言葉を選び続けて回答を生成しています。
へえ~!
AIはただの連想ゲームをしてるだけだったということですか?
ええ、だからこそ指示文の構造化が大事です。
指示文にハッシュで見出しがついていると、AIは「ここはただの参考資料だな」「ここの部分が命令だな」と、構造をパッと理解できます。
その結果、質の高い回答を連想しやすくなるのです。
なるほど!
記号をつけるのはAIに連想ゲームのヒントをあげてたわけか!
その通り。
ちなみにこれは、GoogleのAI開発チームも公式ドキュメントで推奨しているテクニックです。
Googleのお墨付きなら間違いないですね!
…でもマスター、いちいちハッシュを打つのって正直面倒では…?
確かに毎回ハッシュを入力するのは面倒です。
そこでよく使う見出しを「辞書登録」しておくのです。
出た!辞書登録。
AIへの指示文でよく使う見出し、「# やってほしいこと」を「や」、「# 役割」を「やく」、「# 参考資料」を「さ」、「# 制約条件」を「せ」で登録しておくのがオススメです。
辞書登録しておけば、「や」と打つだけで「# やってほしいこと」が一発で出ます。
これなら1秒もかかりません。
おぉ、これならラクですね!
ええ。
そしてもうひとつ、ぜひ覚えておいてほしい記号があります。
それが「バッククォート3つ(```)」です。
バッククォート?
この点々みたいなやつですか?
はい。
これは「ここからここまでがひとかたまりのデータですよ」と教えるための記号です。
例えば、プロンプトの中にAIに参考にしてほしい文章を複数貼り付けるとき、そのまま貼るとどこからどこまでが1つの文章なのか、AIが混乱してしまいます。
ああ、そういえば前、貼り付けた3つの文章をそれぞれ要約してって頼んだのに、3つの文章全部をまとめた要約が出てきたことがありました。
3つの文章の区切りが曖昧だったのでしょう。
このテクニックは特に長い文章を貼り付けるときに効果を発揮します。
たしかに、AIの目線で考えると、記号がないと違いがわかりにくいですもんね。
ええ。
ちなみに現在、プロンプトにはAIにも人間にも読み書きしやすいマークダウン形式が広く使われています。
他にも、より専門的なJSON形式やXMLタグと呼ばれる種類もありますが、今回はマークダウン形式だけ覚えておきましょう。
第4位:長いドキュメントには目次を入れる
プロンプトの超基本第4位は、「長いドキュメントには目次を入れる」です。
本とかの最初についてるやつですよね?
目次?
ええ。
マニュアルや資料などの長いドキュメントをAIに読み込ませるときに、目次があるとAIの性能が上がります。
ChatGPT、Geminiに並ぶAIのBIG3、『Claude』の開発元Anthropicも目次付きで作ることを推奨しています。
AIの開発元が推奨しているんですか!
たしかに効果がありそうですね。
はい。
正確には『Claude Code』と呼ばれるClaudeでプログラミングができるツールの公式ドキュメントに書かれていることです。
なるほど。
でもどうして目次が必要なんでしょう?
その理由をお話しする前に、AIを賢く使う鍵となる「コンテキスト」の重要性を理解する必要があります。
コンテキスト?
えっと…あれあれ。
AIにやってほしいことの「前提や背景」のことです。
例えば誰に向けた資料なのか、これまでの経緯はどうか、などの情報ですね。
なるほど。
でもいちいち背景を説明するのはめんどくさい…。
AIがいい感じにやってくれないんですか?
その考えは危険です。
コンテキストを渡さずにAIに仕事を頼むのは、初めての美容室で「いい感じにして」とだけ頼んで放置するようなもの。
え!やばい、ボクそれよくやっちゃいます…。
例えば明日、お堅い役員へのプレゼンがあるのに、美容師が良かれと思って「チャラいホスト風の髪型」に仕上げてきても文句は言えません。
うわぁ、めちゃくちゃ困りますね…。
まさにAIも同じで、背景情報がなければこちらが欲している答えが出せない。
だからこそコンテキストを丁寧に渡して、自分の頭では分かっているけどAIが知らない情報をなくす必要があるのです。
なるほど。
とはいえ丁寧に説明してたらそれだけで日が暮れちゃいますよ!
そうですね。
ですから、手元に資料やドキュメントがある場合、それをそのままAIにまるっと渡すのがラクです。
しかし、コンテキストが長くなるほど、AIは回答するのに必要な情報を適切に見つけられず、迷子になります。
たしかに社内マニュアルとか会議資料とか文字数すごいですからね。
あ、もしかしてここで目次が役に立つ!?
ご明答。
冒頭に目次があるだけで、AIは膨大なコンテキストの中から、回答に関係のありそうな部分を効率よく参照できます。
先ほどのマークダウンで見出しを作ることとセットで効果を発揮します。
なるほど!
「あ、予算の話はこの辺に書いてあるな」って感じでアタリをつけられるわけか。
その通り。
結果としてAIの連想ゲームの精度が上がり、良い回答が得られます。
目次大事ですね!
ちなみにマスター、長い資料ってどれくらいから「長い」って判断すればいいんでしょう?
良い質問ですね。
Anthropicの公式ドキュメントでは、「100行以上なら目次を入れるべき」とされています。
日本語の文字数に換算すると、1行40〜60文字としておよそ5,000文字前後が目安ですね。
ああ、マニュアルとかなら余裕で超えちゃいそう。
ええ。
なのである程度まとまった資料を渡すときは、基本的に目次をつけましょう。
わかりました!
でも目次作るの地味にめんどそう…。
AIに作らせれば一瞬です。
読み込ませたい資料をAIに渡して、「この資料の目次を作成して」と指示する。
そして出力された目次をコピーして、資料の先頭に貼り付ける。
これだけです。
うわあ、これなら一瞬!
これはたしかにやらない理由がない!
第3位:指示の最後に「やってほしいこと」を書く
第3位は、「指示の最後に『やってほしいこと』を書く」です。
最後?
いやいやマスター、ビジネスの基本「結論ファースト」って知ってますか?
最初に要件を言うのが鉄則なんですよ。
ボクもこれまで何回話してる途中に「話が長い」って遮られたことか…。
人間相手ならその通りですね。
ただAIの場合、最も重要な指示を最後に持ってくるのがおすすめです。
え、どうして?
ここにも「AIは連想ゲーム」という話が関係してきます。
「昔々」って言われたら「おじいさんとおばあさんが」って続くやつですね。
そうです。
つまり、AIが出す内容は直前の言葉から強い影響を受けるのです。
だからこそ、AIに一番やってほしい指示は、AIが回答を生成する直前、つまりプロンプトの最後に置くべきなのです。
さすがマスター!
理にかなってます!
ただAIは、最初の情報にも注目しやすい傾向があります。
え、そうなんですか?
さっきの「連想ゲーム」の話だと最初の方は忘れちゃいそうですけど。
これは連想ゲームとは別の理由、AIが学習してきたデータに関係しています。
世の中の多くの文章、例えばニュース記事や論文は、大抵一番最初に重要なことが書いてありますよね?
まさにボクが言ってた結論ファーストが求められますもんね。
AIはそういう結論ファーストの文章データを大量に学習しているので、「冒頭には大事なことが書いてある」「そこを見れば良い回答を予測しやすい」という癖がついているのです。
ボクたち人間がよく読む文章にAIも適応してるってことか!
そして、指示文の最初と最後が注目されるなら、逆に言えば情報の「真ん中」は最も忘れられやすい。
これをスタンフォード大学の研究では「Lost in the Middle(ロスト・イン・ザ・ミドル)」と呼んでいます。
ロスト・イン・ザ・ミドル…何かの技名みたいでかっこいい。
あれ、でも結局、最初と最後のどっちに指示を書けばいいんでしょう?
私のおすすめは、指示、つまりやってほしいことは最後。
そして最初には役割を記載する「サンドイッチ構造」がおすすめです。
サンドイッチ?
間に何を挟むんですか…?
実際にプロンプトを書きながらご説明しましょう。
例として、長時間の会議の書き起こしから、決まったことを上司に報告するメールをAIに作ってもらいます。
まず「最初」には、AIにずっと忘れないでいてほしい「役割」を書きます。
AIには役割を与えた方がいいって聞いたことあります。
どんなことを書けばいいんですか?
今回は上司への報告ですから、「あなたは世界一優秀なプロジェクトマネージャーです」とでもしておきましょう。
このようにAIに職種やポジションなどの役割を与えると、そのポジションになりきって最適な回答をしてくれます。
なるほど、どういう立場で考えて欲しいのかを役割で指定できるのか。
その通り。
ただ、役割にこだわりすぎる必要はありません。
次にプロンプトの「真ん中」。
会議の書き起こしとして、文字起こししたテキストを貼り付けます。
へぇ、会議の書き起こしを真ん中にするんですね!
はい。
AIが最も忘れやすい「真ん中」は、指示そのものではなく、あくまで参照する資料を置くのに適しています。
資料が複数ある場合は、「# 参考資料」の見出しの中にそれぞれの資料の見出しを作成して記載すると良いでしょう。
たしかに、言われてみれば資料よりも指示の方が大事です。
ええ。
そして指示の最後。
最も重要な指示である「# やってほしいこと」を書きます。
「以上の会議の書き起こしから『決定事項』と『ネクストアクション』を抽出し、上司への報告メール形式で出力してください」と。
「回答の直前が一番効く」から、最後に指示するんでしたね!
この「サンドイッチ構造」で作れば、AIは役割を理解し、資料を読み込み、最後に直前の指示を受け取って回答し始める。
AIが圧倒的に理解しやすい指示ができます。
完璧な作戦…!
たしかにこれならAIも実力を発揮できそう!
ええ。
ちなみにGeminiの公式ドキュメントでも、指示や質問はプロンプトの最後に置くことが推奨されています。
へぇ、あのGoogleも最後推しなんですね。
一方で、ChatGPTの開発元のOpenAIは、「最初と最後の両方に置くのが理想」としています。
私が実際にAIを使い倒している感覚としては、基本的に最後にだけ指示するので十分です。
第2位:フォーマットではなく具体例を渡す
第2位は、「フォーマットではなく具体例を渡す」です。
フォーマットと具体例…?
どっちも同じようなものじゃないんですか?
いいえ、全く違います。
例えば日報を書かせるとき、「# 出力フォーマット」として「業務内容、所感」といった項目名だけを並べて指示するのがフォーマットです。
え、それダメなんですか!
よくフォーマットを指定して、中身をAIに作らせてたんですけど…。
フォーマットさえ渡せばAIが良い感じに中身を埋めてくれるという考えは間違いです。
実際に、フォーマットを指定する場合と、具体例を入れる場合で比較してみましょう。
先ほどの日報の例で、まずはマジさん、いつもやっているように指示してみてください。
おっ、任せてください!
えーと、いつものフォーマットを貼り付けてっと。
そういえば前の日報で無駄に文章が長いって言われたので、「簡潔にわかりやすく書いて」とも指示しちゃいます!
あとは業務はこれで…どうですか!
この洗練されたフォーマット指定。
これで完璧な日報が出てくるはずです!
では、AIの回答を見てみましょう。
え、何これ、スカスカじゃないですか!
フォーマット通りで、かつ「簡潔に」書かれていますね。
いや、たしかにそうですけど!
所感「次のアクションが見えた一日だった」…こんな日報出したら、上司にやる気あるのかって怒られますよ!
これが「フォーマット」の限界です。
マジさんが「簡潔に」と言葉で指示しても、それが各項目「1行だけなのか」、それとも「3〜5行程度なのか」、AIにはマジさんの望む適切なニュアンスが伝わらないのです。
じゃあもっと詳しく指示を書かないとダメってことですか?
いえ、言葉で説明しようとすればするほど、同じような泥沼にはまります。
そこで「具体例」の出番です。
マジさんが過去に書いて、上司に「よく書けてるな」と褒められた日報はありますか?
もちろんあります!
先週の金曜日の日報は自分でも会心の出来でした!
では、その「会心の日報」をまるっとコピーします。
今回はAIに与える役割は省略して、過去に褒められた日報を具体例のところに貼り付けて、今日の業務、そしてやってほしいことを指示します。
具体例入れたら、出力フォーマットは指示しなくていいんですか?
必要ありません。
AIは見本を見れば、「ああ、項目は4つか」「所感はこのくらいの熱量で書くのか」と、構造も雰囲気もすべて察してくれます。
では実行してみましょう。
…すぐに出力されましたね。
どれどれ…おぉ、具体的な数値や事例の厚みが不足とか、課題をその場で整理しきれなかったとか…ボクが書きたかったのはこういう日報です!
これが「具体例」の威力です。
フォーマットを指定して言葉で説明するより、完成品を見せる方がAIは遥かに高い解像度で理解してくれます。
すごい…具体例を見せるだけで良かったんだ!
ちなみに、Claudeの開発元、Anthropic社の公式ドキュメントでも、AIにとって具体例は「千の言葉に値する」と書かれています。
千の言葉に値する…!
まさに百聞は一見に如かずですね!
この手法は専門用語で「One-shot Prompting(ワンショット・プロンプティング)」と呼ばれ、Geminiの公式ドキュメントでも推奨されているAI活用の基本です。
もし例が複数ある場合は「Few-shot(フューショット)」と呼びますが、まずはとびきりの正解を1つ用意するだけで十分です。
なるほど!
でもマスター、もし手元に具体例がないときはどうすればいいんですか?
初めてやる仕事とか。
その場合は、まずは自力で納得のいく具体例を作り込んでください。
え、結局自分でやるんですか!?
はい、「急がば回れ」です。
言葉だけでAIに何度も修正させるより、最初の一つを人間が本気で作って「これをお手本にして」と渡した方が、結果的に最短でゴールにたどり着けます。
なるほど…0から1を作るのは人間ってことですね。
第1位:AIに提案してもらう
栄えある第1位は、「AIに提案してもらう」です。
提案してもらう…?
え、こっちから指示しなくていいんですか?
それってただの「丸投げ」じゃ…?
いいえ、丸投げではありません。
これこそがAIの実力を引き出す最も重要なコツです。
いまいちピンときませんね…。
実演してお見せしましょう。
今回は、「社内のAI活用推進プロジェクトの企画書」を作ってみましょうか。
うわぁ、難しそうなお題…ボクなら絶対やりたくない仕事…。
正直、何から手をつけたらいいかサッパリわかりません。
そうですよね。
でも、そんな「よく分からない仕事」を振られたとき、とりあえずそれっぽい構成を自分で考えてAIに指示していませんか?
ギクッ、やっちゃってます…。
中身スカスカでも、とりあえず「目的」とか「予算」とか項目を埋めてAIに投げちゃいますね。
「それっぽいもの」が出てくればラッキーかなって。
多くの人が、正解が分からない状態のまま、無理やり自分で考えた「指示」という名の縛りをAIに課してしまいがちなのです。
まずは、先ほどの企画書作成で、多くの人がやりがちな失敗例から見てみましょう。
「社内のAI活用を推進するための企画書を書いて。構成は以下の通り。1.目的 業務効率化、2.施策 ChatGPTの導入と研修、3.予算 月10万円、4.スケジュール 来月から」と。
え、これ良いプロンプトじゃないんですか?
構成もしっかり決まってるし、ボクならこれで満足しちゃいますよ。
実行してみた結果を見てみましょう。
出てきたのは、先ほど私が構成で指示した通りの内容が書かれた企画書。
間違ってはいませんが、「ChatGPT導入」の内容も「社内研修実施」の内容も、どれもありきたりな内容しか書いていません。
あー、たしかに…。
AI活用推進のために研修をするとか、ありきたりな内容ですね。
その通り。
AIに指示した人の「思考の枠」の中にAIを閉じ込めてしまったのです。
思考の枠に閉じ込める?
どういうことですか?
私は今、AI活用推進の企画における施策として、「ChatGPTの導入と研修」を構成に入れて指示しましたよね。
この指示のせいで、もっと良い案があっても、AIは提案できない状態になったのです。
あっ、なるほど!
マスターが「研修をやる」って決めちゃったから、AIはそれ以外のすごいアイデアを持ってても言えなかったのか!
そうです。
せっかく自分よりも賢いAIがいるのに、自分の知識の範囲内でしかAIに仕事をさせない。
これほどもったいないことはない。
じゃあ、どうすればAIのすごい能力を引き出せるんですか?
AIに指示せず「提案させる」のです。
最初から解決策を決めつけず、AIにまず「相談」します。
実際にやってみましょう。
まずは自分が今置かれている状況を説明します。
「社内でAI活用を進めたいと考えています。ただ、現場からは『仕事が増える』『難しそう』といった反発が予想されていて、どう進めるのがベストか悩んでいます」
「現場の抵抗を減らしつつ、スムーズに導入するための戦略を一緒に考えて、提案してくれませんか?」
え、一緒に考えて?
しかも「悩んでます」なんて弱音を吐いちゃっていいんですか?
良いのです。
そしてこの後に続けて、重要なフレーズを加えます。
「良いアウトプットを出すために、私に聞きたいことを3つに絞って質問してください。質問は1つずつ行って進めてください」と。
AIに提案させるプロンプト
AIに提案させて、ひとつずつ質問をしてもらうプロンプトです
え、AIに質問させるんですか?
しかも「3つに絞って質問して」「質問は1つずつ行って」って?
はい。
いきなり大量に質問されると答える気が失せますからね。
重要な3つに絞って、1つずつ答えることで確実に対話を深めるのです。
ではマジさん、私に変わって、実際にAIからの質問に答えながら、社内でAI活用を推進するための戦略を考えてみてください。
えっと、まずAI活用の対象となる範囲を質問してきました。
AIが良い企画書を作るためには、まず「対象範囲」を明確にした方がよいと考えたようですね。
答えてみましょう。
えっと…まだ考えられていないですが、まずはAIへの抵抗が少なそうな人達から始めたいです。
次の質問が来ましたね。
どれどれ、「何を一番したい、楽にしたいか」ですか。
それなら「資料作成やレポート作成の時間削減」です!
こうやってAIからの質問に答えていくだけで、マジさんの頭の中にあるボンヤリしたアイデアが、どんどん具体的になっていくのが分かりますか?
はい!
自分1人で考えるよりずっとラクです!
そして全ての質問に答え終わった時、AIは導入対象や目的など前提条件を完璧に理解した上で、「やらないこと」「やること」を明確に定め、最高の提案をしてくれます。
さっきの「業務効率化」だけの企画書とはレベルが違う!
「考えさせない設計にする」とか「プロンプトを自作させない」とか、ボクの頭にはなかった戦略的なアイデアが盛りだくさんです!
120点の回答だ!
これが「提案」の力です。
質問を通してマジさんの状況を伝えた上で、AIの能力を引き出す。
これこそが、AIとの正しい共同作業です。
いやあ、これは完璧な企画書ですね!
これなら文句なしで通りますよ!
「一方的に指示する」のではなく、対話形式で「提案させる」。
このスタンスさえ身につければ、AIはマジさんの最強のパートナーになりますよ。
マスタークエスト
ここで、今回のマスタークエストです。
今日ご紹介した重要フレーズ「良いアウトプットを出すために、私に聞きたいことを3つに絞って質問してください。質問は1つずつ行って進めてください」
これをスマホやPCのユーザー辞書に登録してください。
私はこのフレーズを「しつもん」と入力するだけで呼び出せるように登録しています。
今回のまとめ
さて、今回の「プロンプトの超基本TOP5」を振り返ってみましょう。
第5位は、マークダウン形式を使う。
第4位は、長いドキュメントには目次を入れる。
第3位は、指示の最後に「やってほしいこと」を書く。
第2位は、フォーマットではなく具体例を渡す。
そして第1位は、AIに提案してもらう、でした。
正直、全然できていませんでした…。
今までAIがポンコツだと思ってたのは、ボクが下手な指示でAIを縛ってたからなんですね…。
落ち込む必要はありません。
今日からはマジさんもプロンプトの超基本を活用できるはずです。
はい!
それにマスター、ボク気づいたんです!
AIは自分より賢い。
その大前提を忘れないことが、AIを使いこなす鍵なんだって。
素晴らしい気づきです。
AIは使い手であるマジさんの言葉ひとつで、ただの作業者にも、最強の参謀にもなります。
ぜひ今日ご紹介した「超基本」を使いこなして、AIのポテンシャルを解放してあげてください。
はい!
早速「しつもん」を辞書登録して、明日の会議資料をAIと一緒に作り直してみます!
マスター、ありがとうございました!