これさえ押さえれば取り残されない、最先端のAIニュースを1日1つお伝えします。
マジさん、今世界中で大きな話題の『Gemini 3』や『Nano Banana Pro』、スゴい性能ですよね。
はい!日本語もうまいし、賢いし、もう手放せません!
賢すぎて、ボクの脳みそが退化していくのを感じます。
それは困りましたね。
ところでマジさん、Googleがこれほど高性能なAIを次々と出せるワケをご存知でしょうか?
やっぱGoogleの技術力が高いからですかね。
ちなみに僕の就職先候補の1つです。
技術力が高いのはおっしゃる通りです。
さらに言えば、GoogleのAI開発における強さの秘訣は、Googleの独自チップ『TPU』にあります。
ティーピーユー?ですか…。
えっと、もしかして今日は難しい話ですか?
いいえ、心配いりません。
今日は、Googleの勢いを支える『TPU』とは一体なんなのか。
さらに、今まさにAI業界全体に与えている大きな影響まで、事前知識がなくてもわかるようにお話しします。
ありがとうございます!
Googleの強さの秘訣、知りたいです!
ええ。このニュースを理解することで、AI開発の未来も見えてくるでしょう。
TPUって何なの?何がスゴいの?
そもそも、マジさん。
今のAI業界には『NVIDIA(エヌビディア)』という絶対王者が君臨していることはご存じですよね。
知ってますよ!
あの革ジャン社長の会社ですよね!
ええ、ジェンスン・フアンCEOのことですね。
実は、高性能なAIを作るには、このNVIDIA製の「GPU」というチップが不可欠だというのがAI業界の常識なのです。
すみません。
GPUって何でしたっけ?
なんかPCに入ってる部品?
ええ。GPUは、もともとはゲームで綺麗な映像を映すための計算に必要な頭脳です。
今はあらゆるPCやスマホにも使われていますが、AIを訓練し動かすための計算にも必須の頭脳となっています。
へぇ、元はゲーム用だったんですね!
意外です。
そうですね。
そしてNVIDIA製のGPUは性能が高く、AI開発に使うのが当たり前というレベルになっているのです。
たしかに、NVIDIAのGPUがスゴいって聞いたことあります。
11/19のNVIDIAの決算でも、売上高が前年同期比で約1.6倍という驚異的な数字を発表していましたね。
え、スゴ!
NVIDIA最強じゃないですか。
ところが、GoogleのAI『Gemini』は、その常識に反して、Google独自の『TPU』を使って訓練していると言われています。
ええっ!?
常識破りってことですか!?
はい。
それでいて今回、最強AIと呼ばれる性能の『Gemini 3』を開発したことが注目されているのです。
あの超巨大企業Metaまでもが、GoogleのTPUを導入すると決定したとの報道が出ています。
マーク・ザッカーバーグも認めたってことですか…。
でもマスター、GPUとそのGoogleのTPUって、何が違うんですか?
ゲームやAIなど様々な用途に使える「GPU」に対して、Googleの『TPU』は、最初から「AIを作るためだけ」に設計された「AI専用機」です。
GoogleはAI専用に一からチップを作ったのですね。
ええ、車で例えると分かりやすいでしょう。
NVIDIAのGPUはいわば「使い勝手のいい乗用車」ですね。
どんな道でも走れて、何にでも使えるから世界中で大人気です。
対してGoogleのTPUは「F1マシン」。
F1マシン!
めちゃくちゃ速そう!
ですが、公道は走れませんし、荷物も積めません。
つまり、AI以外のことは何もできない不器用なマシンです。
不器用すぎる…!
そんなので大丈夫なんですか?
はい。ただF1マシンは「サーキット」を走ると速い。
TPUにとって「サーキット」がAIの計算です。
なるほど!GoogleのTPUはAIの計算に特化しているか性能が高いワケですね。
その通り。
さらにGoogleは、このTPUを自社のデータセンター、つまりはAIの計算を行うレース場に特化させて、9年もかけて磨き続けてきたのです。
Googleの「コードレッド」からの大逆転劇
きゅ、9年も前から!
でもマスター、GoogleってたしかChatGPTが出たときは完全に遅れてるって言われてましたよね?
ボクもGoogle終わったなって思ってました。
ええ。2022年にChatGPTが登場したとき、Google社内には「コードレッド(緊急事態)」が発令されるほどのパニックが走りました。
コードレッドってなんかちょっとかっこいいですね。
ボクも使おう。
仕事終わらない時に上司に「コードレッドです」って。
普通に言った方がいいかもしれません。
当時、Googleは収益の根幹である「検索ビジネスがなくなる」という恐怖に直面しました。
まさかあの絶対王者Googleが慌てるなんて。
ええ、ですが、その危機感がGoogleを強くさせてしまったとも言えます。
「マジにさせた」ということですね。
はい、Googleはバラバラだった研究組織を傘下の天才エンジニア集団『DeepMind』に統合し、AI開発に全力を注いだのです。
その結果が今だと!
はい。そして今現在、自社のTPUを使って開発した最強AI『Gemini 3』が誕生しているわけです。
おお…!大逆転劇!
でも、自社のチップであることってそんなに強みになるんですね!
性能がいいことは分かりましたけど!
良い着眼点ですね。
非常に大きなメリットがあります。
例えば、ChatGPTのOpenAIなどのライバルは、非常に高価なNVIDIAのチップを確保しないとAIが作れません。
AIの頭脳なんですもんね。
ええ。GPUコストだけで、年間約1兆円規模かかっているという推定もあります。
対してGoogleは、自分で作った頭脳でAIを作れます。
これにより、費用が抑えられますし、チップを極限まで自社のAIに最適化できるのです。
なるほど…。
つまり、Geminiと相性の良いチップが作れるってことですね!
まさにその通りです。
チップからAIサービスまで全て自前で作れるGoogleの強さが、ここにあります。
なぜGoogleだけがNVIDIAから抜け出せたのか?
Googleが最強AIを作れた理由はよく分かりました。
でも、それはGoogleがスゴかったって話で、NVIDIA一強が変わるってほどではないんじゃ…。
いえ、そうとも言えません。
実は、Google以外のAI企業もGoogleのTPUに注目して動き出しているのです。
Metaだけじゃなくて、他にもGoogleの仲間がいるってことですか?
はい。例えば、『Claude』を開発しているAnthropic社は、Googleと提携して既に100万個規模のTPUを確保しました。
100万個…!
Claudeってライバル会社ですよね!?
なんでGoogleのチップを?
理由はシンプルです。
みんな「NVIDIA一強」が辛いのです。
え、辛い?
はい。NVIDIAのGPUは性能が良いですが、価格も高く、世界中で奪い合いになって手に入りづらい。
先日のNVIDIAの決算のときには、最新モデルのGPUが完売しているというフアンCEOの発言もありました。
完売…。
みんな、NVIDIA一社に首根っこを掴まれてるわけですね。
まさにその通りです。
だからこそ、NVIDIA以外の選択肢、つまりGoogleのTPUが育つことを、ライバル企業たちも歓迎しているのです。
なるほど…。
でもマスター、そんなに大事なら、Google以外のみんなもチップを作ればいいじゃないですか?
良い質問ですね。
実はおっしゃる通り、Amazonは『Trainium』、Microsoftは『Maia』という独自チップを作っています。
やっぱり!
じゃあみんな作れるのでは。
しかし、Googleには他社にはない決定的なアドバンテージがあります。
それが「時間」と「経験」です。
時間と経験?
はい。GoogleはAIブームが来るずっと前、2016年からTPUを開発しています。
他社が慌てて作り始めた今、すでに10年近くの「運用実績」があるのです。
10年!
それはデカい。
もはや周回遅れですね…。
しかも、ただ作っていただけではありません。
Google検索やYouTubeの「おすすめ機能」など、止まることが許されない世界最大規模のサービスで、TPUを毎日使い倒してきました。
へぇ、ボクたちが毎日YouTubeを見てる裏側で、いつの間にかTPUが鍛えられたとは。
その通りです。
この「実戦経験の差」はそう簡単に埋められません。
これが、Googleだけが今NVIDIAの支配から抜け出せた大きな理由の1つです。
高性能AIがもっと安くなる
でもこれって企業のせめぎ合いの話ですよね?
ボクたちに何か関係あるんですか?
大ありです。
むしろ、マジさんのお財布に直結する話ですよ。
え、怖いですね。
これまで、高性能なAIを作るには超高額なNVIDIAのチップが必要で、それがAIの利用料金にも影響していました。
あー、材料費が高いから、値段もそれなりにすると。
その通り。
しかし、GoogleのTPUという強力なライバルが現れ、価格競争が始まればどうなるでしょう?
チップが安くなる…つまり、AIの利用料も安くなる!?
ええ。高性能なAIが、さらに安く、誰でも手軽に使える時代が来るでしょう。
最高じゃないですか!
早く安くなってほしいです!
そうですね。ただ、このGoogleの快進撃は、ある恐ろしいシナリオの引き金になるかもしれません…。
えっ、最後に怖いこと言わないでくださいよ…。
いわゆる「AIバブルの崩壊」です。
なぜこのGoogleの快進撃とバブルが関係あるのか、AIバブルに関する詳細は、近々別の動画でじっくり解説します。
楽しみにしていてください。
えぇ…気になりすぎる!
では本日のデイリーニュースは以上です。
また明日お会いしましょう。