プロ級の曲が5分で完成!誰でも失敗しないAI作曲
マスター!もう終わりです!
マジさん、穏やかではありませんね。どうされましたか?
聞いてください!週末に行った一人旅が、あまりにエモーショナルだったのでVlogにまとめていたんです!
会社の同僚にそのVlogは『カンヌで賞を獲るレベルの作品になる』『準備はいいか?時代が変わるぞ』と、つい事実を述べてしまいまして…
カンヌとは、また大きく出ましたね。
はい…。そしたら、凡人には理解できないとあれほど言ったのに、『じゃあ月曜に見せてよ』と無邪気に言われまして!
ほう、月曜ということは明日ですね。それで、映像の編集は終わったのですか?
まだ終わっていません…問題はBGMです!
ボクの芸術作品にすでに世の中にある音楽を使うなど、ダ・ヴィンチの絵にシールを貼るような暴挙!
当然オリジナル曲を作るべきと考え、音楽生成AIを使いました!
AIで作曲とは、素晴らしいですね。
それが、ボクのあまりに深遠なプロンプトに、AIの進化がまだ追いついていないようなんです!
『孤独な旅を表現するエモーショナルな曲』という自分のイメージを完璧に表現したプロンプトを使ってみたのですが、どうもしっくりこない…
話題の音楽生成AI『Suno』に課金までしたのに!
ふむ…一度、マジさんの作った曲を聴かせてもらえますか?
もちろんです!※曲は記事では流れません、動画でお楽しみください
…どうでしょうか?
状況は理解しました。
AIでしっくりこない曲しか出てこない、マジさんのような方におすすめのAI活用法があります。
この続きは、奥にある私のラボでお話しましょう。
いいんですか!?助かります!
AIでいい曲を作るには
状況を整理しましょう。
一人旅のVlogのBGMとして、音楽生成AI『Suno』で曲を作ろうとしたが、イメージ通りのものができない。同僚に見せる予定で、期限が迫っており焦っている。
こういうことでよろしいですね?
その通りです!もう時間がありません!一刻も早く、AIで音楽を作るためのテクニックを教えてください!
率直に申し上げます。
マジさん、音楽生成AIを使いこなすコツを探すのはやめてください。
なんですって!
コツの否定、すなわち先人たちの否定です!マスターは全人類との戦いを挑むおつもりですか?
コツ、すなわち先人の積み上げたノウハウは否定しません。
しかし、音楽生成AIを使いこなすコツを探すべきではない理由が2つあります。
1つ目は、たとえAIを駆使しても、音楽のセンスや経験がない人が『いい曲』をいきなり作るのは難しいからです。
2つ目は、今はAIで大量に曲を生成できるようになったからです。
ま、待ってください!理解が追いつかないです!
AIで曲を大量生成できるようになったことで、これまでとは曲の作り方が変わったのです。
今の時代は、渾身の1曲を作るためにコツを探求するよりも、確実に失敗がない曲をAIで量産して、その中から自分がいいと思う1曲を選ぶ方が効率的になりました。
なるほど…しかし、何を頼りに曲を作ればいいというのですか!?
音楽生成AIを使う人がまずやるべきなのは、曲がダサくなる3つのパターンを避けることです。
1つ目は『使用する場面に合っていないこと』、2つ目は『歌詞がチープであること』、3つ目は『盛り上がりがないこと』です。
マジさんが本当に伝えたいメッセージを台無しにしないためには、この3つの失敗パターンを避けることがまずは重要です。
まあ、音楽というアートな世界でそんな画一的なパターンが通用するとは到底思えませんがね。
参考までに全部聞かせてください。
まず1つ目の失敗パターン『使用する場面に合っていない』こと。
例えば、感動的な映画のしっとりとしたエンドロールで、突然陽気なEDMが流れ始めたら、せっかくの余韻が台無しですよね。
たしかに…せっかくの映画が台無しですね…
そして2つ目が、『歌詞がチープであること』。
例えば、メロディは悪くないのに『奇跡』や『夢』といったありきたりな言葉が使われているだけで、途端に曲全体がチープに聞こえてしまうのです。
ギクッ…
そして3つ目が『盛り上がりがないこと』です。
サビがどこかわからず平坦だと、聴き手の心に何も残りません。
なるほど…ボクが作っていた曲は全てのパターンに当てはまるかもしれません…。
し、しかし、『失敗パターン』を回避すること自体に、結局はセンスが必要なのではないですか?
そこで、3つの失敗パターンをAIの力を借りて構造的に回避するのです。
これから具体的なステップをお教えしましょう。
音楽生成AIの技術革新
具体的なAI活用法に入る前に、これから使う音楽生成AIについて理解を深めておきましょう。
今回は、2025年9月に登場した音楽生成AI『Suno v5』を使います。
このAIは、これまでの『AIが作る音楽は機械的』というイメージを覆しました。
Suno…!ボクもなんとなく使っていましたが、そんなにすごいのですか?
ええ。簡単にいうと、曲全体のクオリティが劇的に向上しました。
音質や曲の構成も自然になり、ボーカルは息遣いまでリアルです。
もはや、AIが作ったとは気づけないレベルにまで到達したと言えるでしょう。
すごい…!正直ボク以外に気づける人がいるとは思えません!
ちなみにSuno v5からは『Suno Studio』という、より本格的な音声編集ソフトのような機能も使えるようになったのですが、少し専門的なので今回は扱いません。
違和感のある音楽にならないための2つのステップ
それでは、AIで作曲する方法を紹介していきます。
今回は、日本語歌詞付きのエモーショナルな曲を作るというテーマで手順を紹介します。
使うAIは2つ。
1つ目は、私たちの曖昧な感情を言語化する『作詞家』としてChatGPT。
そしてもう1つが、先ほど話したSuno AIです。
感情の言語化…?
いきなり曲を作り始めると迷走することが多いので、まずはどんな曲にしたいのか明確にするのが近道です。
曲を作るステップは2つ。
ステップ1では、ChatGPTとの対話で、マジさんの曖昧な思い出を曲のコンセプトと歌詞に落とし込みます。
ステップ2では、Suno AIで曲を生成します。
すごい…!そんなにシンプルでいいんですか!?
はい。では、早速ステップ1。マジさんの曖昧な思い出を言語化します。
そのために、この『感情の歌詞化プロンプト』を使ってください。
このプロンプトでは、ChatGPTにマジさんの頭の中にある感情を、曲のスタイルと歌詞に昇華してもらいます。
曲の用途やその背景となる情報をAIに質問させて、場面に合っていない曲が生成されるのを防止しています。
では実際にプロンプトを送信してみましょう。
感情の歌詞化プロンプト
ChatGPTに感情を言語化してもらい、Suno AI用の歌詞とスタイル指示を生成するプロンプトです。
プロンプトを送信すると、まずはChatGPTから質問がきます。
まず入力するべきなのは2点です。
1つ目は、曲を何に使うのか。
2つ目に、曲を作りたいと思ったエピソードやきっかけです。
エピソードには、ぜひ旅の思い出を入れてみてください。
他にも、声や曲のテンポなどの希望があれば入力しましょう。
テキスト入力だと時間がかかってしまうので、パソコンやスマホの音声入力がオススメです。
わ、わかりました…えっと、曲は一人旅をまとめたVlogのBGMで使います。
旅先で電車の窓から夕焼けをぼんやり眺めていたら、ふと窓ガラスに映る自分の顔と夕焼けが重なって見えたんです。
その瞬間、なんだか胸がいっぱいになって、じーんときてしまいました。
あの美しさを、音にしたいんです!
…これでお願いします!送信っと!
質問への回答を送信すると、歌詞とSuno用プロンプトが出力されましたね。
すごい…!ボクのまとまらない話が、こんなにグッとくる歌詞になるなんて…!
『夕焼けに溶ける影』『窓に映る見知らぬ僕』…まさにあの時の光景です!
あれ?でもよく見ると、歌詞にカッコがついていますね?
カッコがついているのは、Suno特有のフォーマットです。
これによって、サビの場所を指定することができるのです。
では次にステップ2、歌詞とプロンプトをSuno AIに渡して、曲を生成しましょう。
おお…!いよいよ!
まずSuno AIを開きます。Sunoはスマホのアプリからでも使えますが、今回はパソコン上の画面で見ていきましょう。
まず、トップ画面のサイドバーにある「Create」ボタンを押して、「Custom」モードを選択しましょう。
表示された画面左側が、歌詞や曲のスタイルを入力する箇所です。
ここに、先ほどChatGPTが生成した歌詞とSuno用のプロンプトを貼り付けます。
右上に表示されているモデルが、『v5』になっていることを確認してから『Create』ボタンを押しましょう。
これで数秒待てば、画面の右側でAIが生成した2パターンの曲を確認できます。
操作がシンプルでいいですね!
なっ!数秒しか経ってないのに、もう曲ができてる!早速聴いてみます!※曲は記事では流れません、動画でお楽しみください
すごい…すごすぎます!
サビの盛り上がりで鳥肌が立ちました!
これなら同僚にも自信を持ってみせられますよ!
それはよかったです。今回は1回でうまくいきましたが、もし生成された曲のイメージと全く異なっていた場合は、2つの解決策を試してみてください。
1つ目は、先ほどのChatGPTとの対話で修正したい点を伝えて、歌詞やSuno用のプロンプトを調整してもらう方法。
2つ目は、メロディとボーカルを別々に作る方法です。
ボーカルは良くても、メロディがしっくりこないことはよくあります。
手間はかかりますが、先にいいと思えるメロディを作ることで成功率は高まります。
歌詞を入力せずに生成すると、歌詞なしの曲になるので、気に入ったメロディの『Remix/Edit』→『Cover』を選択し、歌詞を入力します。
Advanced OptionsでAudio Influenceを90%にしてから生成すると、ほとんど同じメロディで歌詞を入れてくれます。
なるほど、勉強になります!
今回生成されたこの曲は全てがボクのイメージ通りで、雰囲気も最高ですから、このまま使わせていただきます!
では、その曲をダウンロードしましょう。
こちらにあるボタンを押すと、ダウンロードができます。
これでマジさんだけのオリジナルBGMの完成です。
早速VlogにこのBGMをいれます!
他の音楽生成AIとの比較
マスター、ちなみにですが、なぜ今回はSuno AIを使ったんですか?
他にも音楽生成AIはありますよね?
良い質問ですね。結論から言うと、『ボーカル入りのオリジナル曲を、誰でも簡単に、高品質で作りたい』という今回の目的において、Sunoが現状最も優れた選択肢だからです。
他のAIとは何が違うのでしょうか?
例えば、Sunoとよく比較されるUdioは、楽器のみの曲の品質は高いですが、日本語ボーカルの自然さではSunoに一歩及びません。
プロ向けのStable Audio 2.0は高品質ですが操作が複雑で初心者には向いていません。
Meta社のMusicGenはボーカルが作れないのが難点です。
なるほど、まさにSuno一択だったわけですね。
ただし、注意点もあります。
まず、Sunoを本格的に利用するには月額10ドルのProプランが必要です。
そして、AIサービス全般に言えることですが、常に著作権のリスクが伴います。
著作権を持った曲をアップロードすること自体がSunoでは規約違反とされていて、アップロードしただけでアカウントが停止されてしまうケースもあるようなので、注意してください。
まとめ
今日お伝えしたかったのは、AIで名曲を生む近道は『成功のコツ』を探すことではなく、『失敗のパターン』を確実に避けることだということです。
はい!今まではただ闇雲に『良い曲を作りたい…!』とムキになっていましたが、まずは失敗パターンを回避した曲を何度も生成して、自分にとって良い曲を見つけるべきですね!
素晴らしい気づきです。マジさんの作ったVlog、きっと同僚の方々にも気持ちが伝わりますよ。
はい!ボク、ただVlogを作るだけじゃなくて、自分の心の中を表現する楽しさを知ってしまったかもしれません!
そうだマスター!今度、このお店で流すBGMもボクが作ってみてもいいですか!?
マジさんの作ったBGM、楽しみにしていますよ。